■経歴新潟出身、大学では医療+経営を学び新卒で営業として大手人材・広告企業に入社。その後独学とスクールでの勉強でプログラミングのスキルを身につけ、エンジニアとして受託会社への転職も経験してきた。現在は独立しフリーランスとして様々な事業に携わっている。■学生時代と就活ーー大学ではどんなことをされていたんですか?大学時代は水泳漬けの日々で勉強はほとんどしていませんでした。ずっと部活に集中してきたので、大学を決める時も水泳部に力入れているところに惹かれて入学しました。水泳ばかりで勉強は単位を落とさない程度にやっていたくらいで…。大学では病院経営の部分、いわゆる経営学部や経済学部に近い分野と、医療分野をセットで学べるような学部にいました。周りの人たちの就職先で言うと、医療事務に行く人が多かったです。有利になる資格を取れたり、大学の教授が紹介してくれたりするので、同級生の多くはそういった医療に関わるところに就職していたと思います。ーー医療系に進む方が多い中でどうして営業に?人事の人が魅力的だったことが結構大きかったです。実は就職活動をする時になって、恥ずかしながら自分にやりたいことがないということに気がついたんですよ。ずっと水泳しかやってこなかったのもあって、いざ働くとなると自分が好きなもの、何をしたいのかがさっぱりわかりませんでした。さらにはサークル活動などもやってなかったですし、ガクチカとして話せることがなくて…。新潟県内から関東まで色々な説明会に参加してみましたが、結局何がしたいか決まりませんでした。その中でその会社の人事の方が印象的でした。当時自分は22歳で、その人事の方は25歳だったと思うのですが、若いうちからバリバリ活躍しているところや人となりに魅力を感じました。また営業職だったら色々な業界の人とも知り合えますし、若いうちから活躍できるところに行きたいなと思ったので就職を決めました。ちなみに他に受けた会社もあったんですが、試験内容が何を審査しているのかがわからなかったこともあり、辞退してしまいました。そこに比べて、当時知識のない就活生側にも説明がはっきりしているところに良さを感じたのだと思います。ーー新卒で入られた1社目では営業としてどんなお仕事を?転職の求人広告枠を法人向けに営業していました。テレアポをして、求人を出しませんか?と言うような感じでアポを取り付け契約を取ってくるような仕事を1年半続けていました。大変でしたが、勉強になることも多かったです。提案力もそうですし、ものを売る力って割とどんな業界でも通ずるものがあるので、そんな泥臭く頑張ることが身についたのはよかったなと思いました。■エンジニアへ転身ーー営業からどういった経緯でエンジニアの道に行かれたんですか?きっかけは、「もっとお金を稼ぎたい」と思ったのが本音です。入る前はキラキラしている世界だと思っていましたが、実際会社に入って営業をやる中で、成果をあげても給料にはあまり反映されないなと気づきました。もちろん、どの会社でもそうなんだと思います。結構当たり前というか…。ある時からこのままここで10年働いても、自分が豊かになっていくイメージが湧かないなと思い始めて、どうやったら豊かになっていけるか考えた時に、ものを作れればある程度仕事になるんじゃないかというところにたどり着きました。元々ITには興味がありましたが、一度ちゃんと勉強してみようかなと思い立って、民間のスクールや独学で勉強したのち、エンジニアとして転職しました。ーー未経験の方がスクール通ってエンジニアになることで、困ったことはありましたか?困ることはたくさんありましたね。基本的なコードの書き方はある程度勉強すれば誰でも身につけられるのですが、最終的には実務寄りのことをしていかないと、エンジニアとしての地位を確立してしていくのは難しいと思います。自分の場合は運良く通っていたスクールに技術支援のエンジニアさんがいて、その方が他の会社でCTOをやっていたことでお話をもらってそのまま転職できました。それが転職先の受託開発の会社でした。システムの受託開発をやっている会社でしたが、人が少ない会社だったので、エンジニアとして開発しながらプロジェクトの進行を管理したり、お客様に対して提案をしつつ仕様を固めたり、タスク管理などもやっていました。営業の経験が生きたポジションだったなと感じています。そこでも1年半くらいお仕事させていただきました。ーーその転職先でのお仕事を経て、今はフリーランスとして活躍しているんですね。実はフリーランスになる前に、エンジニアとして入った受託会社から転職をしようと思って、大手企業をいくつか受けてみたのですが、全て落ちてしまいました。落ちた理由は全て経験年数で、確かに実務経験としては1年半くらいだったのでその通りなんですが、とりあえずどこでもいいからと転職するよりは、個人事業主で場数を踏みながら転職するでもいいかなと思いまして…結構勢いでフリーランスになってしまった感はありますね。フリーランスになったのは2019年の5月です。開発の案件をやりながら、+αでディレクションとかもさせてもらっていました。例えばオフショアとのブリッジのようなポジションなどですね。とはいえ英語は話せないので翻訳を駆使してやりとりしてましたね。エージェントに登録して紹介を受けたり、自分で直接会社のHPから問い合わせをして仕事を取ったりしながら5〜6件ほどプロジェクトを経験してきました。■Senyouとの出会いーーSenyouと出会ったきっかけから、今のお仕事について教えてください。Wantedlyの開発系の募集を見て「気になるボタン」を押したら返信をもらって、井上さんや役員のテさん、平野さんとお話ししました。現在Senyouでは役割としてはセールスサポートのようなことをしています。具体的には、エンジニアだと副業系のサイトから連絡をもらうこともあるんですが、個人的に連絡が来た会社さんに対してSenyouさんをご紹介したり、エンジニアとして、リソースが欲しそうな企業に対して営業をかけたりしています。ーー営業→エンジニアからなぜまた営業関係のことをしているんですか?これは前段でお話しした、お金を稼ぎたいというところにも繋がるんですが、実はフリーランスになって1年後の2020年の5月に法人化をしました。というのもエンジニアとして開発を続けている中で、自分が開発しているだけだと限界があるなと感じてはいたんですよね。お金を稼いで生活を豊かにしていくというところで、方法としてはもちろん自分の技術力をあげて単価を上げるのも一つとは理解しています。ただ極端な話、例えば10倍になるとかはないだろうなと思っていて。Senyouさんがやっているように会社として他の方とチームを組んでやっていくことが目指している一つの形でもあったので、案件のご紹介をもらいつつ、今できることとして営業のサポートをさせていただいている形です。同じスクールから独立しているエンジニアの知人もいるので、案件をもらった時に紹介などもしています。ーー開発はやられていないんですか?いえ、もちろん別に常駐先でエンジニアとして働いています。基本的にはRubyでサーバーサイドの開発を行なっています。Senyouさんのお仕事をやりつつ、個人でもエンジニアとして開発するなど両立して色々やっている形ですね。■仕事への思いーーお仕事のスタンスとして、大切にしていることはありますか?エンジニア寄りの目線だと「技術は手段でしかない」ということを強く心に置いていますね。というのもどんなサービス・アプリでも、ユーザーにとっては技術ってどうでもいいじゃないですか。どの言語を使っているとか、どういう仕組みで動いているかに興味はないですよね。こういった、自分が1ユーザーだった時の感覚は常に持っておかないといけないと感じています。例えばエンジニアが技術のこだわりを優先してしまうと、お客様にいい機能やサービスを提供できなかったり、本来なら時間のかからない開発のリリースが遅れてしまったり、結果としてよくないので、自分はそういったこだわりは持たないように意識しています。ただエンジニアの方々にリスペクトはしていて、いつも自分の技術力を磨いていてすごいなと尊敬しているんですが、事業でやる以上はお客様ありきだと思うので、バランスは大事にしたいです。ーー庄司さん自身が経営者であり、エンジニアでもあり、営業の経験もあることからの独特な視点なのかもしれませんね。営業の時の反省もありますね。当時は求人広告を販売して、制作の人にお願いをするんですが、工数やステップが把握できてないので割と無茶なお願いを振ってしまっていたんですよね。売上をあげなければいけないので仕方ないこともあるとは思うんですが、制作側からすればかなりの負担だったと思います。これは営業と制作の間の話ではありますが、こういった複数のポジションが関わる場面では、片方の言い分だけを強く主張しすぎると、組織としてうまく回らなくなるケースが多いと思うので自分自身として反省しています。エンジニアになってからよりそれを強く感じることが増えました。■これからについてーー今後のキャリアプランとして、やりたいことや目指しているものはありますか?いっぱいありますよ!エンジニアとしてやったことない技術を身につけたいですし、経験したことない業界のプロダクトを触ってみたいです。エンジニア以外の仕事としても、他の事業も色々やってみたいことはありますね。プライベートでやりたいというより、「仕事として」やりたいことが多いです。経営の部分で言うと、自分の会社の規模を大きくしてゆくゆくは自社のサービスや商品を作っていきたいです。今は受託のような形がメインなので。これはすぐというより、いつかやれたらいいなという夢ですね。